2026年春に開催される選抜高校野球(センバツ)。
その中でも毎年注目を集めるのが、21世紀枠です。
21世紀枠は、単なる戦績だけでなく、
文武両道や練習環境の工夫、地域との関わりなども含めて評価される特別な枠。
だからこそ「どの高校が選ばれるのか?」を巡って、毎年さまざまな予想や議論が生まれます。
すでに全国9地区から21世紀枠の候補校9校が出そろい、
あとは1月30日の選考委員会で2校が選ばれるのを待つのみとなりました。
この記事では、候補校9校の戦績や背景を踏まえたうえで、
「どの高校が21世紀枠でセンバツ出場を勝ち取るのか」を独自視点で予想します。
🌸速報 21世紀枠9地区候補🌸
— 熱闘甲子園 (@nettoh_koshien) December 12, 2025
来春センバツの21世紀枠候補が各地区1校ずつの9校に絞られ、先ほど発表されました。
北海道/士別翔雲
東北/名取北(宮城)
関東/上尾(埼玉)
北信越/若狭(福井)
東海/四日市(三重)
近畿/郡山(奈良)
中国/山口県鴻城(山口)
四国/高知農(高知)
九州/長崎西(長崎)…
〜もくじ〜
2026年センバツ21世紀枠・候補9校一覧
今回、各地区の推薦校に選ばれたのは以下の9校です。
| 地区 | 学校名 主な特徴 | 主な特徴 |
| 北海道 | 士別翔雲 | 未出場・最北端 |
| 東北 | 名取北 | 文武両道 |
| 関東 | 上尾 | 42年ぶり復活 |
| 北信越 | 若狭 | 伝統校 |
| 東海 | 四日市 | 進学校 |
| 近畿 | 郡山 | 超伝統公立 |
| 中国 | 山口鴻城 | 私立・地域活動 |
| 四国 | 高知農 | 少人数 |
| 九州 | 長崎西 | 戦力最上位 |
21世紀枠出場校予想①:長崎西
今回の21世紀枠候補9校の中で、
最も選出に近い存在と考えているのが、長崎西高校です。
九州大会ベスト8という「分かりやすい実績」
長崎西最大の強みは、秋季九州大会でベスト8に進出している点です。
21世紀枠では「戦績だけで決まらない」と言われますが、
近年の選考を見ていると、
「最低限、甲子園で戦える力があるか」は確実に見られています。
長崎西は、
・県大会で海星、瓊浦、大崎といった甲子園経験校を次々と撃破
・九州大会初戦では唐津商にコールド勝ち
・準々決勝では神宮大会優勝校・九州国際大付と対戦
結果は敗退でしたが、相手や内容を考えれば、評価を下げる材料にはなりません。
「短時間練習」で結果を出す文武両道校
長崎西は県内屈指の進学校として知られています。
そのため、野球に使える時間は決して多くありません。
それでも、
・平日の練習時間は約90分
・土日も2〜4時間程度
という限られた環境の中で、
ここまでの戦績を残してきました。
21世紀枠が重視する
「環境的ハンデをどう工夫で乗り越えているか」
という点において、長崎西は非常に分かりやすい存在です。
投手力と守備の安定感が光るチーム
戦力面を見ても、長崎西は21世紀枠候補の中で頭一つ抜けています。
・エースの熊寛生投手を中心とした安定した投手陣
・大会を通して致命的なエラーが少ない守備
・九国大付戦以外では複数得点を挙げる打線
「21世紀枠=記念出場」というイメージを持たれがちですが、長崎西は普通に勝負をしに行けるチームです。
45年ぶりの甲子園というストーリー性
長崎西が甲子園に出場すれば、1981年夏以来となります。
実に45年ぶりの大舞台です。
進学校としての歩み、限られた練習時間、そして着実に積み上げてきた戦績。
これらが重なった長崎西は、
21世紀枠の理念を体現する存在と言っても過言ではありません。
唯一の懸念は昨年の21世紀の代表校も同じ長崎県の壱岐高校というところですが、
21世紀枠では過去にも
2002年の松江北、2003年の隠岐(ともに島根)、
2014年の海南、2015年の桐蔭(ともに和歌山)、
2016年の釜石、2017年の不来方(ともに岩手)
と連続して選出されたことがあります。
ですので、特に選出の上では問題ないと思いますね。
そのため今回は、長崎西を21世紀枠の最有力候補として予想します。
21世紀枠出場校予想②:上尾
長崎西に次ぐ対抗候補として挙げたいのが、埼玉の上尾高校です。
公立校ながら「甲子園の常連」だった伝統校
上尾は、公立校でありながら春3回・夏4回、計7回の甲子園出場を誇る伝統校です。
最後の甲子園出場は1984年夏。
もし選ばれれば、42年ぶりのセンバツ出場となります。
21世紀枠では「初出場校」が注目されがちですが、
近年はかつての名門が長い低迷を経て復活するケース”も評価されやすくなっています。
その点で、上尾のストーリー性は十分です。
秋の埼玉大会4強は高評価材料
上尾が評価される最大の理由は、秋季埼玉県大会での4強入りです。
準決勝では浦和学院に1点差で敗れましたが、
私学強豪がひしめく埼玉で、公立校がここまで勝ち上がるのは簡単ではありません。
・県大会4強
・負けた試合も3対4と僅差
・公立校唯一の上位進出
この結果は、
「戦力的にも一定の水準にある」
という判断材料になります。
“公立の雄”という分かりやすさ
上尾は、いわゆる「公立の雄」と呼ばれる存在です。
突出したスター選手はいないものの、
・チーム全体で粘り強く戦う
・守備を軸にロースコアに持ち込む
・公立校らしい一体感
こうした要素は、21世紀枠の舞台でも非常に映えます。
総合評価:選ばれても不思議ではない一校
戦績、伝統、話題性。
どれも大きなマイナス要素がなく、「選ばれました」と言われても納得できる高校です。
長崎西が「完成度の高い最有力」なら、
上尾は「復活ストーリーを背負った対抗馬」。
21世紀枠2校のうち、どちらか1校は確実に候補に残る存在と言えるでしょう。
その他の有力校
今回の候補9校は、どこが選ばれてもおかしくない顔ぶれです。
ですので、上記の2校以外にも選出される可能性が高そうな高校もあります。
四日市(東海)
・三重県大会4強
・文武両道の進学校
評価は高いものの、地区大会(東海大会)に進めなかった点がやや響きそうです。
士別翔雲(北海道)
・春夏甲子園未出場
・出場すれば史上最北端
ストーリー性は抜群ですが、近年は「話題性だけで選ばれにくい」傾向もあり、
今回は一歩届かない印象です。
高知農(四国)
・秋季高知県大では準々決勝で優勝した明徳義塾にタイブレークの末に2-3で惜敗
・少人数で活動
・地域貢献度が高い
21世紀枠らしさはありますが、戦績面でのインパクトという点ではやや弱いかもしれません。
まとめ|21世紀枠出場校の最終予想
以上を踏まえた、選抜高校野球2026・21世紀枠の最終予想は次の通りです。
◎ 長崎西(九州)
○ 上尾(関東・東京)
戦績、文武両道、ストーリー性。
そのバランスを考えると、この2校が最も選出に近いと予想します。
正式な出場校は、1月30日の選考委員会で発表予定です。
果たしてどこの高校が選ばれるのでしょうか?

