野球

ドラフト指名公表するのと、しないのどっちが得?

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プロ野球のドラフト会議前、一部の球団は
「今年の1位はこの選手を指名します!」
と事前に公表(公言)します。

一方で、ギリギリまで沈黙を守る球団も多いですよね。

この事前公表、一体どちらの戦略が「得」なのでしょうか?

それぞれのメリットデメリットを比較し、球団の思惑を読み解いてみましょう。

事前公表(公言)する球団の思惑

「公表する」戦略の最大の狙いは、ずばり他球団への牽制です。

公言するメリット

1.競合を避ける(または減らす)効果

「うちがこの選手を指名する」と宣言することで、他球団に「抽選になるなら別の選手にしよう」と考えさせ、競合を避けることを期待します。

特に、競合が集中しそうな「目玉選手」以外で、確実に獲得したい選手がいる場合に有効です。

2.選手への強い誠意を示す

「あなたの球団に入団してほしい」という強いメッセージを本人や所属チームに伝えられます。

これは入団交渉をスムーズに進めるための強力なアピールになります。

3.話題作りと注目度アップ

ドラフト前の話題を独占し、球団への注目度を高めることができます。

公言するデメリット

1.戦略を完全に読まれるリスク

本命を公表することで、万が一競合を避けられず抽選で外した場合、他球団に「今年の球団の戦略・補強ポイント」を完全に読まれてしまいます。

2.注目選手の場合、競合回避に繋がらない

特に「誰もが欲しい」と認める即戦力や将来性抜群の注目選手の場合、公表しても他球団は指名を避けません。

結果として、公言しても競合・抽選リスクは下がらないというデメリットがあります。

3.指名できなかった場合のイメージダウン

公表した選手を抽選で逃した場合、「残念だった」「本命を外した」という印象が強く残ります。

次に指名する選手に対しても「本命ではない」というメッセージになりかねません。

事前公表(非公言)しない球団の思惑

多くの球団が採用する「非公言」戦略は、当日まで手の内を隠し、柔軟に対応することを重視します。

非公言にするメリット

1.最後まで戦略を秘匿できる

他球団に手の内を見せず、直前まで情報を収集しながら柔軟に戦略を変更できます。

後出しでじゃんけんをするようなものです。

複数の候補を検討している場合や、他球団の動向をギリギリまで見極めたい場合に最も有利です。

2.指名できなかった場合のダメージが少ない

誰を狙っていたのかが外部にわからないため、抽選で指名権を逃しても、公表した場合ほどのネガティブな報道や印象は残りません。

状況に応じた柔軟な対応他球団の公表状況や当日の流れを見て、「最も獲得可能性の高い選手」や「競合が避けられそうな選手」に指名を切り替えることができます。

非公言にするデメリット

1.競合リスクを避けられない

他球団への牽制ができないため、本命の選手で競合になった場合、抽選になるリスクを避けられません。

「運」の要素が強くなります。

2.選手へのメッセージが弱くなる

公表する球団に比べると、選手本人や所属チームへの「絶対欲しい」という強い熱意が伝わりにくくなる可能性があります。

結局、どっちが得なの?

結論から言えば、どちらの戦略も「得」になる可能性があります。

球団が「何を得たいか」によって戦略が変わるのです。

球団の目的 選択する戦略
◎確実に特定の選手を獲りたい 公表(競合回避を狙う)
◎競合覚悟で目玉選手を獲りたい 非公言(戦略を隠す)
◎他球団の動向をギリギリまで見たい  非公言(柔軟な対応)
◎入団交渉をスムーズに進めたい 公表(強い誠意を示す)

まとめ

公表は「特定の選手を確実に手に入れるためのリスクを冒した戦略」であり、非公言は「最大限の柔軟性を保ち、最善の選択肢を最後まで探る戦略」と言えるでしょう。

ドラフト当日は、各球団が事前に公表した選手、そしてギリギリまで隠していた本命選手が次々に指名されていきます。

公表・非公表、それぞれの戦略が吉と出るか凶と出るか、注目して見ると面白さが増すはずです!