九州産業大学のドラフト候補・谷口優成投手。
186cm長身から最速143km/hの速球を投げる大型投手です。
3年秋の明治神宮野球大会では、変則すぎる投球フォームで注目を集めました。
マトリックス投法?イナバウアー投法?
まずはその時の谷口投手のピッチングを見てください。
初見ではかなりタイミングがとりにくそうなフォームですね。
投球の途中で大きく体を反り返らせるこのフォームは、マトリックス投法やイナバウアー投法と呼ばれています。
ただし、当の谷口投手は
「(変則フォームと)言われるのでそうかな、と。初めて見た人には『すごい投げ方をするね』と言われる。狙ったわけではなく、フォームを変えていこうとして、どんどん変わっていった。(投法名は)付けなくていいです」
とのインタビューに答えています。
プロフィール
名前:谷口 優成(たにぐち ゆうせい)
出身:佐賀県
身長:186cm
体重:76kg
投打:右投げ右打ち
ポジション:ピッチャー
経歴:唐津市立浜玉中学校→唐津商業→九州産業大学
高校時代
実は谷口投手の投球フォームが独特なのは、大学に入ってからではありません!
谷口投手は唐津商業時代の3年生の夏に甲子園に出場していますが、その時にも現在ほどではありませんが、左足をあまり踏み出さない個性的な投球フォームで、テレビで取り上げられるなど話題になっていました。
こちらが高校時代のフォームです↓
https://youtu.be/55EM9GivMaU
この時のフォームは「足を蹴り上げて勢いをつけ、球速を上げる事が目的」だとのこと。
当時見た時はなかなかインパクトのある投げ方のように感じましたが、大学での投げ方を見た後だと、思ったより普通に感じてしまいました(笑)
もちろんこの投げ方でもきっちり結果を残しており、佐賀県大会では初戦の杵島商戦では、1安打完封を果たすと、その後も4試合連続先発。
決勝では、強打の佐賀商業を8安打に抑える好投を見せ、優勝に大きく貢献しました。
続く甲子園では初戦(2回戦)で木更津総合と対戦。
木更津総合の早川隆久投手(現・早稲田大学)と投手戦を演じましたが、味方の援護なく0対2で敗れています。
大学時代
高校卒業後は、九州産業大学に進学。
大学では普通の投球フォームにも挑戦しましたが
「自然に投げたかったけど、できなかった」
と投球フォームの模索に苦労した末に、現在の投球フォームに辿り着きました。
このフォームの利点としては
「(相手打者は)タイミングが取りづらい。1巡目で捉えられることは減った」
とコメントされています。
九産大の大久保哲也監督も
「ネットでは『マトリックス投法』とか言われる。いじらないようにしている。直したつもりが、腕の振りが弱くなったら、それは違う。変わった投げ方をする投手は毎年います」
と、投球フォームに理解を示しています。
さすが、大学日本代表の監督に選ばれるほどの人物です、懐が深いですね。
谷口投手はいい指導者に恵まれてよかったですね。
大学の同期のチームメイトには児玉亮涼選手、岩田将貴投手らがいます。
児玉亮涼選手についてはこちらを→児玉亮涼(九州産業大)は2年生から大学日本代表のスーパーショート!
プレースタイル
谷口投手は最速143km/hのストレートを投げる変則右腕です。
ランナーを置いた時のクイックでも反り返る投法はそのまま。
この独特のピッチングフォームを支えているのは、200kgの背筋力です。
「(後ろに)倒れたことはない。疲れはないけど、ほかの人がやったら疲れる」
変化球はスライダー、カーブなど
まとめ
谷口投手のこのフォームは、大谷翔平投手の160km/hや山崎康晃投手のツーシームと同じようなオンリーワンの武器です。
このフォームを大事にして、極めていってほしいですね。
球速が140km/h台後半を出せるようになれば、プロ入りも見えてくると思います。
ただ、プロ入りした時の唯一の懸念は、現在のプロ野球ゲームのパワプロやプロスピでは、谷口投手の投球フォームが再現できないところですね。
コナミさんには、谷口投手のプロ入りに向けて、早めに準備をしておいてほしいものです。