2026年度の女子日本代表登録メンバーに、ひとりの高校生の名前が刻まれました。
小林天音選手、16歳。
東京・下北沢成徳高校に通う現役高校生が、日本トップレベルのバレーボール選手たちと肩を並べる舞台に立つことになったんです。
「高校生が日本代表?」と驚く方も多いかもしれません。
でも、小林天音選手のことを知れば知るほど、この選出が決して”サプライズ”ではなく、必然だったことがわかってきます。
身長178cm、最高到達点287cmという恵まれた体格を持ちながら、小学1年生からコツコツとバレーボールを磨き続けてきた小林天音選手。
その歩みには、才能だけでは語れない努力と、人を惹きつけるキャラクターがありました。
今回は、そんな小林天音選手の魅力をたっぷりとご紹介していきますね。
卒業生の石川真佑さんが主将の #バレー女子日本代表 に、
— 下北沢成徳高等学校 (@seitoku_nozomi) April 27, 2026
本校バレー部2年小林天音さんがセッターとして選出されました!
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〜もくじ〜
小林天音のプロフィール
まずは、小林天音選手の基本情報からご紹介しましょう。
| 項目 | 内容 |
| 生年月日 | 2009年9月22日 |
| 出身 | 東京都 |
| 所属 | 下北沢成徳高校 |
| ポジション | セッター |
| 身長 | 178cm |
| 最高到達点 | 287cm |
注目していただきたいのが、やはり身長178cmというスペックです。
女子バレーボールのセッターといえば、機敏さや素早い判断力が求められるポジションのため、どちらかといえばコンパクトな体格の選手が多いイメージがありますよね。
ところが小林天音選手は、そのイメージをまるっとくつがえす“大型セッター”なんです。
2026年度の日本代表登録セッターの中でも最長身で、高い打点からトスを供給できるのは小林天音選手ならではの強みです。
最高到達点287cmというのは、アタッカーと遜色ないレベル。
セッターでありながらツーアタック(セッターが直接スパイクを打つ攻撃)を得意としているのも、この身長があってこそです。
さらに見逃せないのが、左利きというポイント。
右利きが大多数のバレーボール界において、左利きのセッターは相手にとって的が読みにくく、それだけで大きなアドバンテージになります。
身長・高さ・利き手、三拍子そろった逸材と言っても過言ではないでしょう。
小学校から始まったバレー人生
小林天音選手がバレーボールを始めたのは、小学1年生のとき。
東京都の「新宿柏木クラブ」への入部が、その第一歩でした。
入部当初は同級生がまったくいなかったこともあり、1年生のころからずっと6年生の試合に帯同していたというから驚きですよね。
普通なら委縮してしまいそうなものですが、それが小林天音選手の原点となっていきます。
「身長が高いからこそ、セッターに育てられた」
小林天音選手がセッターになったのには、実は指導者の”夢”が深く関わっていました。
当時の指導者は以前からこんな思いを持っていたそうです。
「全日本選手に大型セッターがほしい。柏木でもそういう選手を育てたい」
身長の高い小林天音選手は、チームにアタッカーが少ない時期にはアタッカー候補として考えられていたこともありました。
ところが、その後に大きな選手が次々と集まってきたことで、念願の”高身長セッター”として育てることができたと言います。
指導者はこれを「彼女が持つ強運」と表現しています。
小学4年生からセッターとしての本格的な育成がスタート。
順調に成長していた小林天音選手を、思わぬ壁が襲います。
小学4年生の2月から始まった新型コロナウイルスの感染拡大です。
練習は一時中止、合宿も中止、土日の練習が再開されても平日の練習はまったくできない——そんな状況が2年間も続きました。
思うように練習できないもどかしさは、当時の小林天音選手にとって相当なものだったはずです。
それでも、指導者は小林天音選手の才能と素直さを信じ、厳しい言葉をかけながら育て続けました。
その結果、チームは東京都大会で優勝!
指導者をして「私が教えた中で一番パス力のある選手」と言わしめるほどの選手へと成長を遂げました。
6年間という長い歳月をかけて築き上げた柏木クラブでのストーリー。
それが、小林天音選手という選手の土台になっているんです。
中学時代に花開いた才能
小学校卒業時に168cmだった身長は、中学の3年間でさらに10cm伸び、卒業時には178cmに。
体格だけでなく、プレーヤーとしての実力も、中学時代に大きく花開いていきます。
全国中学生選抜に2年連続選出、そしてキャプテンへ
世田谷区立北沢中学校に進んだ小林天音選手は、中学2年生のときに全国中学生選抜へ初選出されます。
そして中学3年生では、2年連続選出に加え、キャプテンという大役まで任されることになりました。
もともと「相手の気持ちを考えすぎて、言わなきゃいけない場面で自分が引いてしまう」と自己分析するほど、謙虚で控えめな性格の小林天音選手。
キャプテン就任当初は「自分で大丈夫なのかな」と不安を口にしていたそうです。
それでも、こんな力強い言葉を残しています。
「苦手意識があるからこそ、自分を成長させる機会にしたい。コート上で周りを引っ張っていける選手になれるように。それが今回の目標です!」
苦手なことから逃げるのではなく、真正面から向き合おうとする姿勢。
これが小林天音選手の強さの源なんですよね。
イタリア遠征で世界を舞台に輝く
中学3年生の2月、小林天音選手は全国中学生選抜のキャプテンとしてイタリアへの海外遠征に臨みます。
現地で開催されたユース世代の国際大会「Nations Winter Cup」では、チームを優勝に導き、自身も大会ベストセッター賞を受賞するという最高の結果を残しました。
また国内でも、JOCジュニアオリンピックカップ全国都道府県対抗中学大会の東京都選抜でベストセッター賞を受賞するなど、国内外で輝かしい実績を重ねていきました。
関菜々巳から授かった、一生ものの言葉
イタリア遠征中、小林天音選手に大きな転機が訪れます。
セリエAの強豪コネリアーノでプレーする日本代表セッター・関菜々巳選手が、大会会場に激励に訪れたのです。
当時の小林天音選手には、試合中にコンビが合わないとパニックになってしまうという悩みがありました。
思い切って関選手に打ち明けると、こんな言葉が返ってきました。
「テンパったり、緊張したりするのは、それまで自分たちが頑張ってきた証しだから。得点を決めてもらうかどうかは最後はアタッカーの責任だから、任せるしかない。まずは自分のやるべきことをしっかりすることが大切だよ」
この言葉は、小林天音選手の迷いをすっと晴らすものになりました。
「自分の仕事をすれば、あとはアタッカーがやるべきことをやるだけ。一つのことに集中したほうが自分のプレーの質も上がるし、気持ちも少しは楽になる」
トップ選手から直接もらったこの気づきは、その後の小林天音選手のプレースタイルにも、人間としての成長にも、大きく影響を与えていきます。
中学時代の小林天音選手は、コートの内外でたしかに、ひとまわり大きくなっていったんです。
\将来が期待される大型セッター/
— バレーボールキング (@vking_jp) April 4, 2025
全中選抜女子セッター 小林天音が関菜々巳から授かった心得「まずは自分のやるべきことをやるのが大切」。イタリアで感激の対面https://t.co/qP1yuWCSRk
2月の🇯🇵全中選抜🇮🇹イタリア遠征で活躍した #小林天音 選手を坂口功将氏がレポート📝#バレーボール pic.twitter.com/YsIwO7QYYC
下北沢成徳高校での飛躍
中学時代に国内外で実力を証明した小林天音選手が進学したのは、バレーボールの名門・下北沢成徳高校。
全国トップレベルの選手が集まるチームで、小林天音選手の高校生活はスタートしました。
1年生から春高バレーのコートへ
名門校ということは、それだけ競争も激しいということ。
ふつうであれば1年生がすぐにレギュラーを掴むのは簡単ではありません。
ところが小林天音選手は、入学直後から主力セッターとして高く評価され、1年生にして春高バレー(全国高校バレーボール選抜優勝大会)の舞台に立ちます。
全国の強豪校が集う春高バレーに、1年生で出場できる選手がどれほどいるでしょうか。
それだけでも、小林天音選手の実力がいかに突出しているかが伝わってきますよね。
監督やコーチからも、チームの攻撃の要として絶大な信頼を寄せられている存在です。
身長178cmが生み出す、唯一無二のプレースタイル
小林天音選手のプレーを語るうえで欠かせないのが、やはり身長を最大限に活かしたプレースタイルです。
具体的にどんなところがすごいのか、ひとつずつ見ていきましょう。
・ジャンプトス
セッターがジャンプしながらトスを上げる技術を「ジャンプトス」と言います。
身長178cm・最高到達点287cmの小林天音選手がジャンプトスを行うと、ボールを捉える位置が非常に高くなります。
その結果、トスを受けるアタッカーもより高い打点でスパイクを打てるようになり、チーム全体の攻撃力がぐっと上がるんです。
さらに、高い位置からトスを供給することで、相手ブロッカーに的を絞らせないという効果もあります。
・ツーアタック
セッターが直接スパイクを打つ「ツーアタック」も、小林天音選手の大きな武器のひとつです。
通常、セッターのツーアタックは相手にとって「まさか」の一手ですが、最高到達点287cmという数字を持つ小林天音選手のツーアタックはアタッカー並みの破壊力があります。
相手チームからすれば、トスが来るのかスパイクが来るのか読めない——これが大きなプレッシャーになるんです。
・左利きという隠れたアドバンテージ
さらに、左利きであることも見逃せません。
右利きのセッターとはトスの軌道や角度が異なるため、相手チームのブロッカーにとっては対策が立てにくく、それだけで試合を有利に進める要素になります。
チームの攻撃を支える”司令塔”として
これだけの個人スペックを持ちながら、小林天音選手が大切にしているのはチームのために動くことです。
アタッカーが打ちやすい軌道のトスを常に意識し、チームの攻撃パターンを組み立てる司令塔としての役割を誠実に果たし続けています。
下北沢成徳高校ではツーセッター体制を敷く場面もあり、状況に応じた柔軟な判断力も求められます。
得点を狙える攻撃的セッターとしての側面と、仲間を活かすトスワークへのこだわり。
その両方を高いレベルで発揮できるのが、小林天音選手の真骨頂と言えるでしょう。
中学時代に関菜々巳選手から学んだ「まずは自分のやるべきことをやる」という姿勢は、高校の舞台でもしっかりと根付いています。
名門チームの一員として、小林天音選手はさらなる高みへと着実に歩みを進めているんです。
日本代表選出!その意義と将来性
2026年4月、日本バレーボール協会が発表した女子日本代表登録メンバー37人のリストに、小林天音選手の名前が刻まれました。
高校2年生、16歳でのトップチーム登録。
これがどれほど異例のことなのか、少し掘り下げてみましょう。
16歳での代表登録は、異例中の異例
今回の代表登録メンバーには、イタリア・セリエAでプレーする石川真佑選手や、海外クラブへ移籍する実力者たちが名を連ねています。
そんな精鋭たちと肩を並べる形で選ばれたのが、現役高校生の小林天音選手です。
同じく16歳の大雲舞子選手(八王子実践高校)とともに初選出されたとはいえ、高校2年生での日本代表登録というのは、日本女子バレーボール界においてきわめて稀なことです。
選出の背景にあるのは、やはり178cmという身長が生み出す希少性です。
女子バレーボールの世界では、高身長のセッターは世界的に見ても貴重な存在。
日本代表の登録セッターの中でも最長身とされる小林天音選手は、「大型セッター」という日本バレー界が長年求めてきたピースにぴたりとはまる選手なんです。
8月のアジア選手権(中国・天津)に向けて
今回登録された37人のメンバーは、原則として2026年8月に中国・天津で開催されるアジア選手権の代表候補となります。
このアジア選手権は、単なる地域大会ではありません。優勝すれば2028年ロサンゼルス五輪への出場権が確定するという、非常に重要な大会です。
16歳の小林天音選手がこの大舞台に立つ可能性があると思うと、わくわくしてきませんか?
中学時代のイタリア遠征で「プレーで人の心を動かせられると実感した」と語った小林天音選手が、今度はアジアの強豪を相手にどんなプレーを見せてくれるのか。
その司令塔としての成長ぶりが、今から楽しみでなりません。
LA五輪(2028年)に向けたポテンシャル
2028年のロサンゼルス五輪が開催されるとき、小林天音選手はまだ18歳です。
中学時代には国際大会でベストセッター賞を受賞し、高校2年生で日本代表に登録される。
この成長スピードを考えると、2年後にはさらに磨きのかかったプレーを見せてくれているはずです。
身長という物理的な武器に加え、経験と技術が積み重なっていけば、世界の強豪セッターたちとも十分に渡り合える存在になっていくでしょう。
かつて小林天音選手自身が将来の日本代表について聞かれたとき、照れくさそうに笑いながらこう答えています。
「ここまで来たから目標は高くと思っているので…頑張ります」
この謙虚な一言の裏に、静かで強い闘志が宿っているのが小林天音選手らしいですよね。
日本女子バレーボールの未来を担う司令塔として、その身長とともに、さらなる高みへと駆け上がっていく姿を、これからも目に焼き付けていきたいですね。
小林天音のプレー以外の魅力・人間性
178cmの長身から繰り出す高精度のトス、アタッカー顔負けのツーアタック——小林天音選手の魅力はプレーだけにとどまりません。
むしろ、コートの外で見せる人間性こそが、多くの人を惹きつける最大の理由かもしれないんです。
謙虚で素直、でも芯は強い
小林天音選手を知る人が口をそろえて言うのが、その謙虚さと素直さです。
全国中学生選抜のキャプテンに選ばれたときも「自分で大丈夫なのかな」と不安を正直に打ち明け、自分の苦手なことについても「相手に物事を言うのが苦手なタイプ」とまっすぐに認める。
華々しい実績を持ちながら、決して天狗にならない姿勢は、小林天音選手の大きな魅力のひとつです。
でも、謙虚なだけではありません。
苦手なキャプテンという役割も「苦手意識があるからこそ自分を成長させる機会にしたい」と前向きに捉え、課題から逃げずに真正面からぶつかっていく。
そんなしなやかな強さが、小林天音選手の芯にはしっかりと宿っています。
選抜でチームメイトだった大雲舞子選手も、小林天音選手の変化についてこう語っています。
「今回の全中選抜では『チームを引っ張ろう』という気持ちが目に見えて、とてもよかった」
周囲がその成長をしっかりと感じ取っているというのが、何より説得力がありますよね。
SNSやファンからの「次世代のヒロイン」という評判
小林天音選手は、SNSやバレーボールファンの間でも大きな注目を集めています。
178cmというモデルのような長身と、セッターとしての繊細で知的なプレーの組み合わせ。
名門・下北沢成徳高校の主力として試合のたびに熱い視線が注がれ、「次世代を担うヒロイン」としての評判はじわじわと広がっています。
ファンからの声で特に多いのが、プレーの巧さだけでなく明るい人柄やチームをまとめるキャプテンシーへの称賛です。
試合でどんなに苦しい場面でも、仲間を笑顔で鼓舞し続ける姿が、見る人の心をぐっと掴んでいるんでしょうね。
高校2年生で日本代表登録という快挙を達成した今、その注目度はさらに加速していくことは間違いなさそうです。
小林天音のまとめ
小学1年生で柏木クラブの門を叩いた小林天音選手が、高校2年生で日本代表登録メンバーに選ばれるまでの道のりを振り返ってきました。
コロナ禍で思うように練習できない時期も、キャプテンという重責に不安を感じた瞬間も、試合中にテンパってしまう自分と向き合った日々も——すべてを乗り越えながら、小林天音選手はここまで来ました。
華やかな実績の裏には、涙を流しながらも諦めなかった努力の積み重ねがあったんですよね。
謙虚で素直、でも芯は誰よりも強い。
そんな小林天音選手だからこそ、指導者が信じ、チームメイトがついてきて、ファンが応援したくなる。
人間としての魅力が、バレーボール選手としての魅力をさらに輝かせているんだと思います。
8月のアジア選手権(中国・天津)、そしてその先の2028年ロサンゼルス五輪へ向けて、小林天音選手の挑戦はまだ始まったばかりです。
その178cmは、日本バレーの未来を高く押し上げる——私はそう信じています。
日本中のバレーボールファンとともに、小林天音選手のこれからの活躍を全力で応援していきましょう!
